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*本コンテンツは、これまで元町公式メールマガジンにて配信しておりましたコラムです。

2022年(令和4年)9月5日号 元町コラム 
横浜開港200年/Y200(2059年)を夢みて!

〜 ヨコハマ元町 流れ行く悠久の風に乗って 〜 (9)  

 小さな秋! 見ーーーつけた。

     七草(ななくさ)とは「人日の節句」(Jin-jitsu no Sekku)、つまり五節句の一つを意味し、正月「1月7日」の朝に7種類の野草あるいは野菜が入ったお粥〜七草がゆを食べる風習のこと。

※ 山手の丘のここかしこ。
今年も小さな秋を見つけて嬉しいーーー。

     元来、「七草」とは「秋の七草」のことを意味していたの ですが、現在では風習だけが形式として残り、1月7日の人日の風習と、1月15日の小正月の風習が混ざりあった結果、1月7日に「七草粥」を食べるようになったと考えられています。ですので「秋の七草」が本家と言うことになります。

     この、「春の七草」を入れたお粥を食べる正月の「七草粥」の習慣は平安時代に中国から伝わり、江戸時代になって日本全国に広まったといわれていますが、春と秋では植物の種類だけでなく、その由来や意味合いも全く異なり、秋の七草はお粥にして頂くと言うわけではありませんのでご注意下さい。

     「ハギ、オバナ、クズ、ナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、アサガオ」をもって「秋の七草」の勢揃いということになりますが、万葉集の中で山上憶良(Yamanoue no Okura)がこの名称の順で歌に詠み込んだことから有名になり現代に語り継がれています。

     但し、最後に登場しているアサガオは熱帯アジアが原産地で奈良時代には既に日本に渡来していた事は確かなものの、憶良が詠んだアサガオは、どうも、キキョウのことだったらしいという学説もあって論争が賑やかです。なので、現在はアサガオではなく、キキョウとするのが一般的なため、名月の向こう側で山上憶良さんは少し渋い顔をしているかも知れません。

※ 秋めいた大空が広がる今朝の元町ショッピングストリート。 北極星を目指す山下町側のゲート上で羽ばたく元町のフェニックス(不死鳥)ステラマリス(筆者が親しみを込めて独自に呼称)も気持ち良さそうに深呼吸をしているように見えるーーー。

    さて、話は変わりますが明後日の9月7日はラジオからCMソングが日本で初めて流れた日だそうで、それは1951年のことでした。 記録によれば三木鶏郎さんの作詞作曲による日本のコマーシャルソング第1号は、小西六写真工業(後にコニカミノルタ〜2006年3月にカメラ関連事業からは撤退)のカメラのCMだったわけですが、CMソングとして世界的に有名なのがイタリアの活火山ベスビオに開通したロープウェイのコマーシャルソングで、その曲名は「フニクリフニクラ」。 1880年のことでしたが、現在ではナポリ民謡の代表曲のひとつに数えられる程有名になったCMソングです。 そのタイトルはロープウェイがイタリア語で「フニコラーレ」と呼ばれている事に由来していますが、1944年のベスビオ山の噴火で破壊されたまま復旧されず、コマーシャルソングだけが残っている事になります。

     イタリアに住む友人の談では、現在はフニコラーレに代わって二人掛けの可愛いリフトが稼働しているとのことで、朝の陽光溢れる中、ポンペイの街を訪れている皆様は可愛いリフトに乗ってベスビオ山頂に向かっている事でしょう。 そして、最新式のリフトで口ずさむのは、やはり、名曲「フニクリフニクラ」であることは確実です。

     昨今、横浜MM(Minato Mirai)地区にもJR桜木町駅前と新港エリアの運河パークとを結ぶロープウェイ「Yokohama Air Cabin」が敷設されていますので、元町から山下公園、そして海沿いの高架散歩道を行き、新港エリアからキャビンを利用して桜木町まで、新しい横浜の景色を探しに出かける事に致しましょう。 フニクリフニクラを唄いながら、、。

Tommy T. Ishiyama 

       

 

 

 

 

   

 

 

 

 

   

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