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2022年(令和4年)12月5日号 元町コラム
横浜開港200年 / Y200(2059年)を夢みて!

     さあ、お待ちかねの12月がやって参りました。

     まだ、夜中なのに朝まで待てないのは12月だからでしょうか? 眠ってしまうと損をしたようにも感ずる12月。 その理由は楽しみな催しが満載だからですが、当日を待てずに前夜から目を爛々と輝かせている皆さまは根っからの遊びの通と言う事が出来ると思います。

     時節柄、元町ストリートの厳選されたクリスマスソングのBGMは、街の雰囲気にマッチしてほのぼのとしたものを感じさせてくれますが、世に溢れている雑多な音楽にかき消されそうなスタンダード & ポピュラー音楽業界が、クリスマスに負けじと気合が入るのもこの時期ならではのこと。

※ クリスマスには雪がお似合いだ。 ひっそりと佇むヨーロッパの寒村のクリスマスは風情があって素晴らしい。 春を待ちながら今年もクリスマスを楽しく過ごしたいものだーーー。

     音楽用語で「ヴァース(verse)」という言葉があるのをご存知でしょうか? ヴァースとはポピュラー音楽における歌詞を持った導入部分のことで、日本では主に「Aメロ」と表現されています。日本では「ヴァース」はあまり使われない言葉のひとつになっていますが、海外では、普通によく使われる音楽用語のひとつで、 実は、そのヴァースが有名なクリスマスソングがあり、日本語訳で記すと、こんな始まりになります。

〜♪ ここは太陽の光あふれるビバリーヒルズ。 オレンジやパームツリーが風に揺れ、 草は緑一色。 しかし、今日はクリスマス イヴ。 北へ行きたい。 粉雪降り積もる銀世界のクリスマスに逢いに行きたい、、♪

     そして、余りにも有名なあのメロディに乗せて、甘い歌声が続きます、、「 I’m dreaming of a White Christmas --- 私は、雪で真っ白なクリスマスを夢みている、、」と。 舞台は雪のないロサンゼルス、、アメリカのシューベルトとも言われたアーヴィング バーリン(Irving Berlin)が、1942年に作詞作曲した映画の主題歌です。

     クリスマスシーズンで最も有名なこの一曲、「ホワイト クリスマス」は、78年も前の第二次世界大戦下の映画、「スイング ホテル」の中で、俳優で歌手だったビング クロスビー(Bing Crosby)によって歌われ、世界中の映画ファン、そしてクリスマス ファンを虜にしました。

※ クリスマスマーケットの発祥はドイツだが、ここ、スペインのバルセロナのマーケットにはいわゆる一般的なサンタクロースは居ない。 多く売られているのは、丸太を切り出し、鼻を付け、大きな目を書き込んだカタルーニャ地方のサンタクロースの「カガティオ」だ。 このカガティオにクリスマスまで毎日お供えをすればプレゼントが貰えるという風習だが、なぜ丸太なのかと言うと、最後はストーブ用の薪として使用するから。 でも、カガティオの本当の意味は? 調べて頂くときっと面白い事が判るだろうーーー。

     記録によれば、クロスビー ヴァージョンの「ホワイト クリスマス」の売り上げは、1999年の10月までで3千万枚という世界でナンバーワンの記録を誇っていましたが、英国のシンガーソングライター、エルトン ジョン(Sir Elton Hercules John)の「キャンドル イン ザ ウィンド」(Candle in the Wind)に抜かれたという経緯がありました。 そう、あのダイアナ妃の追悼曲です。 その販売実績は、瞬間的な大ヒットの3千180万枚。 如何にダイアナさんが世界中の皆さんに愛されていたかがよく解るエピソードですが、息長く、毎年クリスマスの季節に必ず登場するこの曲は、パットブーン(Pat Boone)のヴァージョンでも大人気を博したものの、クロスビーの記録には遠く及びませんでした。

     そして、、今年も、その季節がやって来ました。

    欧米では、一年で最も大切なクリスマス ホリデー。 私たちも、今年は新たな気持ちで、名曲「White Christmas」に耳を傾ける事に致しましょう。

     世界がどのような状況でも、いや、異常な状況だからこそ、幾多の時代を乗り越えて受け継がれて来た楽曲に秘められている果てしない生命力は重要です。 そんな、楽曲が持つパワーを頂きながら、元気にクリスマスを待つのも、心の平安を保つ上で非常に重要に思える今日この頃です。

     どうぞ皆さま、お健やかにクリスマスをお迎えくださいますように。

Tommy T. Ishiyama 

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