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2023年(令和5年)5月20日号 元町コラム
横浜開港200年 / Y200(2059年)を夢みて!

【特集】心安らかに人生を見つめ直す旅への誘(izana)い〜(9)

     瞬間的に出逢った何かや自然現象に感動出来る心を持っている人は幸せです。

     旅先で、偶然目にした夕焼けの美しさに息を呑み、暮れなずんで行く残照を眺めながらその場に立ち尽くした事はありませんか?

     そんな皆さまは人生の節目に夕焼けが伴うことが多い人で、何かに迷った時の選択が結果として一番正しかったことの証(akashi)として、即日、夕焼けが登場する確率が高い皆さまという事になります。

     私が言っているのではなく、大宇宙の摂理がそう言っているのです。

     つまり、夕焼けは特別な自然現象では無いものの、その美しさに自分の心情を加味させて数倍もの感動をもってその現象を眺める事が出来る人。 ゆえに、美しく素晴らしい心を備えている人こそ単なる自然現象であっても時と場合を得て誰かの存在を予感出来たり、万物に感謝の意を抱く事が出来る人で、日ごろから何に対しても感謝の意を捧げる心が備わっている皆さまという事になります。

※ ある日のロンドンでの夕焼け。 旅先で出逢った夕焼けは、それが特別な日で無くても感動と共にいつも心の中にメモリーされているーーー。

     機会あるごとに、夕焼けを眺めて何かを感じながら思うままに心の中で誰かとの会話を楽しむ努力を致しましょう。 今日はこんなことがありました、あんな事がありました、、いつか、こうしたい、ああしたいなど何でもOKですから心の中で叫びましょう。 祈りにも似た、夕焼けに対するそんな心情は、宗教論ではありませんが見えない誰かやあなたの中の偉大な何かである「Something Great」(サムシング・グレイト)が、その夢を、希望を必ず叶えてくれるでしょう。

     筆者が幼い頃、戦前戦後の横浜を拠点に貿易ビジネスに邁進していた祖父が、晩年、機会あるたびに言っていた事は『目に見えるものだけでなく、目に見えないものの存在や、それを知ろうとすることは人間にとって大切な事。 その存在をいつも意識していれば素晴らしい能力が必ず自分に備わって来るよ』という事でした。

     その祖父の年回りに達した今、あらためて言えることは、自分の人生の大事な節目の折には必ず美しい夕焼けが現れた事でした。 単身での海外赴任の際のロンドン、アムステルダム、テルアヴィヴの折もそうなら、国内の転勤や新規事業への参入の折や、新しい環境に身を委ねた際も、そこには輝くばかりの真紅の夕焼けがいつも存在していました。

※ 新緑に包まれている山手の丘。 静かに佇む洋館が時の流れの中で時代を確かめる様に存在しているーーー。

     季節ごとの味わいある美しい夕景を観せてくれる元町もそのひとつですが、ストリートから見上げる昨今の元町はお洒落なアパルトマン的な住居も多く建ち並び、そこでは、新しい生活をパリの気分でと新たに住居を定めた女性の皆さま方も多く、 聞けば、ヨーロッパに留学した気分で充実した毎日を過ごしているとのこと。この元町コラムも、元町ストリートを見下すおしゃれな屋根裏部屋風の書斎で、異国の風を感じながら毎号を執筆出来たら幸せです。

     巴里なら、さしずめ、大聖堂の鐘の音につられて散歩したり、いつものようにギャラリー・ラファイエットで見つけた古風な万年筆にブルーのインクを入れて、まだ宛先を決めていない手紙を認(shitata)めたりしたくなるわけですが、そんな幸せなひと時を地元、元町で愉しむのも一考です。 

     手紙は文字のお便りだけでなく、その場の空気や情緒も一緒に伝えてくれるばかりか、遠く離れた場所に居る「思い」というものも一緒に運んでくれるから貴重です。 パリや元町に住むと、誰かに手紙を書きたくなるから不思議です。

6月のパリの気分で、朝食後、早々にコラムの原稿を書き上げて、午後は散歩がてら、パリのワジェンキ公園のつもりで元町公園から初夏の山手散策にご一緒しましょう。 パリのようなショパンの銅像はありませんが、まばゆい新緑が両手を大きく広げて迎え入れてくれる事でしょう。

Tommy T. Ishiyama 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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