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2023年(令和5年)9月20日号 元町コラム
横浜開港200年 / Y200(2059年)を夢みて!

【特集】心安らかに人生を見つめ直す旅への誘(izana)い〜(17)

   〜 元町ストリートの花壇が最後の夏を謳歌しています 〜

    異常な暑気だからこそ元気に咲き乱れる花々があります。 今、夏の締めくくりのようにストリートの花壇で咲き誇っている赤い「ハイビスカス」と黄色い「メランポジウム」の花が可愛いです。

    開催中の「元町チャーミングセール」(9/16 Sat. 〜 9/24 Sun.)とストリートの花壇から始まる横浜の秋が今年は一層恋しく感ずる今日この頃です。

※ 夏の終わりのハーモニー。 ひとつの季節を締めくくる美しい花たち。夏を納めて実りの秋へのプロローグだーーー。

 

※ 「横浜に秋を呼ぶ」元町のチャーミングセール。 賑やかに開催中ですーーー。

さて、あの 「2001年 宇宙の旅」から22年が経過した先週の9月12日は「宇宙の日」でした。

    輝く満天の星を眺めながら感嘆のため息を漏らした皆さまも大勢いらした事でしょう。 特に、沖縄の向こう、石垣島や、そのお隣にある山中湖くらいの小さな島、竹富島など、日本の最南端に位置する島々では、想像を絶する雄大な天の川の数えきれない無数の星たちが輝きを増している今日この頃となりました。

    9月12日が「宇宙の日」と決められたのは、平成4年(1992年)の同日、日本人最初の宇宙飛行士となった毛利衛(Mouri Mamoru)さんがスペースシャトル「エンデバー号」で宇宙へ旅立った日に由来しているわけですが、一般公募によって、この日が記念日として制定されたという経緯がありました。

※ 初秋の雲が北極星を目指す元町の不死鳥「ステラマリス」の出発を見守るように流れて、いよいよ今年も新しい季節が訪れようとしているーーー。

    私たちが最初に夢見た宇宙は、鉄腕アトムの創始者、漫画家の手塚治虫(Tezuka Osamu 1928年 / 昭和3113 〜 1989年 平成元年 29日)さんが私たちにくれた想像を絶する夢の世界でした。 氏は漫画家・アニメ監督・医師として大活躍されましたが、1968年に公開されたハリウッド映画の大傑作、「2001年 宇宙の旅」はリアルに宇宙というものを観る絶好の機会となりました。 実は、この映画の美術監督として白羽の矢が立てられたのが手塚さんでした。 しかし、売れっ子作家としての超多忙な日々から、寝る時間もなかった事から断念したそうで、後年、壮絶な仕事の量をこなしていた当時を振り返りながら、「絶好の機会を逃した」と後悔の日々だったと聞いています。

    筆者も映画公開の1968年の当時、「あと33年経った2001年には、こんな世界が現実に広がるのだ」と遠く夢見ていましたが、以来、更に目覚ましい進化を遂げつつさらに22年が経過して、2023年の今日思うことは一緒。 宇宙は更に遠い広がりを見せ、今や、その中に生命の起源を探す旅へと変遷を遂げています。

    目標を定めた小惑星表面に降り立ち、人工的なクレーターを作って地下のサンプルを地球に持ち帰るといった新技術のミッションに成功した「はやぶさ2号」は、重要目的の「太陽系天体探査の技術向上」の使命を携えて未知への旅の途上にあります。

    「はやぶさ2」の目標天体であった小惑星「リュウグウ (162173)」はC型の小惑星で、今から約46億年前の太陽系が生まれた頃の水や有機物が、現在でも残されていると考えられている事から、地球の水がどこから来たのか、生命を構成する有機物はどこでできたのかの疑問を解く鍵を持ち帰り、微細な分析と研究が続行されています。

    また、最初にできたと考えられる微惑星の衝突・破壊・合体を通して、惑星がどのように生まれたのかを調べることも「はやぶさ2」の目的ですから、「はやぶさ2」は太陽系の誕生と人類の生命誕生の秘密に迫るミッションを背負って永遠の謎の解明と未来の扉を開ける為に、人類の先頭に立っている仲間と言うことが出来ます。

    その「はやぶさ2」は、2018年6月27日にリュウグウに到着、2019年に2回のタッチダウンによって試料を回収し、2020年12月6日に無事に地球に試料が入ったカプセルを届けました。 現在、「はやぶさ2探査機」は拡張ミッションへと移行し、地球と火星の間を回遊している小惑星「1998 KY26」に接近して観測を行う途上にあります。

※ 写真は無数の星々の輝きの中を帰らぬ旅の拡張ミッションへ移行中の小惑星探査機「はやぶさ2」。 人類の過去と未来を紡ぐような果てしない旅に頼もしく邁進中だーーー。(JAXA 掲示板より)

    目標の小惑星への到着は2031年。 その間、2026年には小惑星「2001 CC21」へのフライバイ(fly-by / 探査機が至近を通過すること)や、2027年、2028年には2回の地球スイングバイ(Swing-by / より遠くへ飛翔する為に引力を反射鏡のように利用する事)を予定しています。

    折もおり、 国産主力ロケット「H2A」47号機が9月7日午前8時42分、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられました。 搭載されている宇宙航空研究開発機構(Japan Aerospace Exploration Agency / 通称 JAXA・ジャクサ)の月面探査機「SLIM(スリム)」と、X線天文衛星「XRISM(クリズム)」がそれぞれ目標の軌道に投入され、打ち上げが成功しました。 H2Aの打ち上げ成功は41機連続。 2001年の最初の打ち上げ以降、47回中、46回の打ち上げに成功し、97.9%の成功率を誇っています。

    SLIMは地球を周回した後に月周回軌道に向かい、来年、2024年の1月〜2月頃に日本初の月面着陸に望みます。 予定通りの成功を収めれば、旧ソ連、米国、中国、インドに続く5か国目となるので重要です。

    月が地球の庭のようになる日が1歩近づいたわけですが、春の桜に秋の月を眺める事を至上の喜びとしていた平安の古人(inishie bito)たちが現代に舞い戻って来たら、驚きのあまりにどんな顔をするのか、是非、眺めてみたいものです。

Tommy T. Ishiyama

 

 

 

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