2025年(令和7年)1月20日号 元町コラム
横浜開港200年 / Y200(2059年)を夢みて!
横浜モトマチ ”Rainbow Connection”
遥かな虹を越えて 〜 (2)
『世界のホテルで楽しむ日本のお正月』
お正月は勿論ですが、季節の風物詩の中で、特に日本の冬の行事は風情が満載です。 それが一番理解できるのは仕事で頻繁に海外を行き来している皆さまや海外駐在中の皆さまではないでしょうか。
そんな海外のお仲間の皆が想い描く『日本のお正月』を満喫する唯一の方法は、その都市に進出している日本の有名ホテルに飛び込む事です。
世界中の有名都市に存在している日本のホテルには、この時期、大半に『お正月のコースプラン』があって、例をあげるならば、オランダ、アムステルダムを代表するホテルオークラのお正月プランは、おせち料理やお雑煮が供されるのは勿論の事、餅つきがあり、宮司さんの祝詞(Norito)で初詣を楽しんだり、、日本人ならではのお正月気分を存分に味わうことが出来ます。 「日本に居るよりかえってお正月気分が味わえる」と、ヨーロッパ在住の結構な数の日本人が集まってくる事でも有名です。
元来、ヨーロッパのクリスマスホリデーは夏のヴァカンスと違って家で過ごすことが基本ですから、この時期にホテルを利用してくれる顧客はホテル側も大歓迎の筈。 そのせいか、昨今の日本人向けのフリーペーパーには、以前にも増してお正月プランを企画しているホテルの告知が目立つようになり、折からの日本ブームと相まって地元の皆さんも興味津々で訪れています。
例えば、スペインのお洒落なプチホテル『ラ・ルナ・ブランカ』では、年越し&お正月プランとして、今年も紅白を観ながら、年越し蕎麦、餅つき、お雑煮、おせち料理、クイズ、カルタ取りに熱戦を繰り広げて、畳の部屋や日本式岩風呂をエンジョイしたそうですから、今からでも出かけて行きたい衝動に駆られます。
また、スイスには割烹温泉旅館・兎山(Hansenberg)という日本旅館があって、ミシュランの星を獲得している正式な懐石料理と日本式のおもてなしを満喫することが出来ます。
そう考えると、日本に住んでいる私たちは恵まれています。 有名神社はそこかしこ、今年もお正月旅行の予定が皆無だった皆さまも、今からぶらーーっと出かければ、まだまだお正月気分が満載の観光地や有名スポットが満載ですし、横浜元町散歩ならポンパドール横の参道を50メートル進めばご縁結びの『元町厳島神社』で初詣。
※ フィリピンでは大晦日の夜にリンゴ、ブドウ、ブルーベリーなど、12種類の丸い果物の盛り合わせを振る舞い、来年の繁栄を祈る。また、水玉模様の服を纏う人も多く、これは水玉が富の象徴とされるコインの形をしていることに由来しているーーー。
※ テムズ川に映るロンドンの花火。カウントダウンに華を添えるニューイヤーズイヴが今年も華やかに開催されました。 クリスマスが家族のための休日なら、新年は友人&仲間との飲み会専門の休日という輩も多く、若者の多くは二日酔いの寝正月が定番とかーーー。
かつて、経済バブルを機に東京の老舗ホテルがお正月顧客獲得の争奪戦を展開しました。 「これでもかーーっ」のレベルでの日本のお正月の売り込みのおかげで、日本の昔のお正月の風情を子供達と共に大いに味わった事がありましたが、現在は国際色一色。 日本が大好きな海外からのお客さまが楽しむお正月として満員の盛況を呈しています。
予想以上に時代が進むスピードがアップされていますので、うっかりすると海外にしか昔の日本のお正月が残されていない時代に突入している事に気が付かないかも知れません。 皆さまにおかれましては、素晴らしい1年の足跡だけは見逃さないように共に歩んで参ることに致しましょう。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
Tommy T. Ishiyama