2025年(令和7年)2月20日号 元町コラム
横浜開港200年 / Y200(2059年)を夢みて!
横浜モトマチ
”Rainbow Connection”
遥かな虹を越えて 〜 (4)
『世界には空港と名のつくエリアが1万箇所以上も!』
調べてみると、定期運行が実施されている空港だけを数えてみても世界には3千を超えるエアーポートがあって、その空港ならではの様々な商品やおしゃれで独特な雰囲気を湛えるラウンジが数多く存在しています。
航空会社が趣向を凝らしたそんな専用ラウンジを使用出来るのは、通常、ビジネスクラスやファーストクラスのお客さまに限定されるわけですが、高価なチケットを所持していなくても使用出来るラウンジが存在しており、それが『プライオリティ・パス』という上客専用のラウンジが利用できるサービスで、今日は、そのプライオリティ・パスを使用して世界のラウンジのひとつ、ブダペスト国際空港に舞い降りてみることに致しましょう。
※ Photo and designed by Machiko Seto 様 〜 新しい「レインボウ コネクション」を頂きましたーーー。
『東ヨーロッパのパリ』とも称さているブダペスト(Budapest)は、ハンガリーの首都として古くはオスマン帝国、近世ではオーストリア・ハンガリー帝国の主要都市となった街で、現在もその歴史が街並みに色濃く残っています。
ヨーロッパで最も美しい街のひとつと訪れた誰もが絶賛するブダペスト。 街の中心を流れるドナウ川の河岸、そして、その周りに存在する歴史的建造物を含めた広い地域が世界遺産に登録されていますが、ブダペストは、元来、ドナウ川を挟んで西側のブダと東側のペストというそれぞれ個別に存在してしていた街が19世紀に合併してひとつの街になったという経緯があり、その美しさから『ドナウの真珠』とか『東欧のパリ』と呼ばれるに至っており、この地を思い出の地として大切に記憶している皆さまが多いことでも有名です。
世界で最も美しい国会議事堂や、ハンガリー・ブダペストのリスト・フェレンツ国際空港内に店舗を構えるマクドナルドなど、ここにしか存在しない世界を堪能するのも世界を旅する楽しみのひとつですが、偉大な作曲家、リスト・フェレンツ(List Ferenc)の生誕200周年を記念して、2011年にリニューアルされたこの空港は、非常にこじんまりとした空港ゆえに案内地図が無くても迷うことなく散策が楽しめるので気楽です。
※ 母がブタペストで選んだアンティーク・ヘレンドの中で、1番のお気に入りは筆者が引きついで毎日愛用しているーーー。
1826年、ハンガリーのヘレンド村で誕生した陶磁器は、ハプスブルグ家の庇護のもと、王妃エリザベートや英国のヴィクトリア女王(エリザベス女王の母)など、ヨーロッパ各国の王侯貴族を魅了し、愛され続けて参りました。 それは、熟練の陶工が自ら粘土を厳選し、手造りで造形を整え、ペインターが手描きによって絵柄を描くという工程が死守されているからで、機械で大量生産されている食器類とは一線を画しており、その高品質な作品を生産しているが故にハンガリー三大陶磁器のひとつとして高級磁器ブランドの『ヘレンド』(Herend)の名を不動のものに育て上げました。
ちなみに、『ハンガリーの三大陶磁器』とは、ヘレンド(Herend)、ジョルナイ(Zsolnay)、ホロハーザ(Hollohaza)を意味しており、それぞれの繊細さからいずれも世界的な人気を得るに至っています。
人気のヘレンドは空港で購入出来ますので磁器製品愛好家の皆さまは、是非、ブダペストのリスト・フェレンツ空港で歴史的ブランドの最新コレクションを手に取り、心ゆくまで吟味を楽しみましょう。 そんな楽しいオマケは、筆者をしてますます旅への郷愁を増幅させてくれる恰好の起爆剤に他なりません。
Tommy T. Ishiyama