2025年(令和7年)7月5日号 元町コラム
横浜開港200年 / Y200(2059年)を夢みて!
横浜モトマチ
“Rainbow Connection”
遥かな虹を超えて 〜(13)
ワシントン、ポトマック河畔での「全米さくら祭り」のキッカケを創った女性外交官「エライザ・R・シドモア(Eliza Ruhamah Scidmore)」にご縁を戴いた元町のシドモア桜もすっかり新芽の緑も色濃くなり衣装替えを完了すると同時にそれに合わせた様にストリートのウィンドウが初夏から盛夏の装いへ一変致しました。
街の風情と言うものは、ひと筋の煌(kira)めきを発しながら大空を行く飛行機にも似て、そこに集う皆の目的や趣(omomuki)に合致しながら、共に手を携えて希望の未来へ邁進して行くもので、それは、多くのファンに支持されて来た楽曲の如く、数々の深い思いが刻み込まれているストリートの石畳の足跡と同じです。
筆者の若き日、毎週末、青山学院に通う友人家の至近にあった山元町電停で待ち合わせをして、『3番』の市電に飛び乗り、何処かしらの洋画鑑賞を目的に移動を楽しむことが習慣化していた折りには長者町5丁目にあった外国映画の封切館『ピカデリー』の前を通るのが楽しみでした。
その年は、1960年時代の70mm映画以来のヒット作品の当たり年で、映画館前に掲げられている大きな看板が掛け替えられる度に市電を飛び降りたものですが、それもその筈で、記録を紐解くと、年間ヒット作品の順番は1位が『続 猿の惑星』で、以下が『サウンド・オブ・ミュージック』、『クリスマス・ツリー』、『女王陛下の007』、そして、第5位が、あの名曲を生みソフィアローレンが好演した『ひまわり』でした。
午後の映画から始まる我らの週末の土曜日は、当時、元町にあった『シェルブルー』のバーガーやバーベキューチキンレッグ、そして『ミキ』の熱々の本格サラミピザを夕食に、最後は当時全盛だったディスコが締めで、それも元町がお決まりのコースでした。
伝説のそのディスコこそあの『アストロ』でした。 現在は横浜銀行元町支店の真ん前、オープンなハーフ地下になっているカフェテリア『タリーズコーヒー & TEA 横浜元町店』の場所がその跡地になります。
※ 懐かしい「アストロ」のチケット。夜な夜な踊り明かしたものだったーーー。
連鎖的にディスコ『アストロ』の記載にたどり着いたのは、友人のフェイスブックの投稿にあったドリンク付き入場チケットの半券でした。 この写真が発端となって、上記の想い出が溢れる様に湧き出したわけですが、さすがに大切に取り置いている皆さまが居てくれたおかげと思い感謝に絶えません。
その日付はまさに昭和45年7月7日、つまり1970年の七夕の夜のことを物語っていることから慌てて日記をめくると、、ありました。
我々もアストロに行っていましたから間接的にご一緒していたことは確実で、まさに、あの有名なヨコハマの「サリー」と「ジュンコ」のご両人と同じ空間にいたわけで、60年以上の時を超えて改めてご挨拶を申し上げる次第です。
さて、皆様は1枚の画像から何を想い出されるのでしょうか、。
Tommy T. Ishiyama
※写真は俳優浅野忠信氏の母君、浅野順子氏の所蔵コレクションより。黄色のタンポポが一輪、、供花のように咲いている『道端のマリア様』(順子さま命名)を見出す繊細な感性に心を打たれて、コラムを納めることが出来ました。本稿をお借りして深謝申し上げます。 順子さん、いつもありがとうございます。❣️ Tommy